ドメイン認証設定(SPF認証やDKIM認証)を行うことで、メール一括配信で配信するメールや、デジタル名刺フォローメールが、なりすましではなく、正当なメールサーバーからの送信であることを示すことができます。
この設定を行うことで、配信したメールが迷惑メールと誤検知されるリスクを軽減できます。また、一部メーラーで「sansan.com経由」といったメッセージが表示されなくなります。
なお、迷惑メールと誤検知されるリスクをさらに軽減するには、DMARC認証が必要です。お客様の環境でDMARC認証を行ってください。
また、デジタル名刺フォローメールをご利用いただくには、発信元ドメイン設定が必須です。
目次
利用条件
- 本設定には、システム管理者権限が必要になります。
- 設定を行うには設定対象のドメインを管理するDNSサーバーに、いくつかのレコードを登録する必要があります。登録作業は貴社ネットワーク管理者様にご相談ください。
- 本設定を行うと、設定していないドメインからはメール一括配信ができなくなります。
- 本設定で追加できるドメインは10個です。
仕様説明
ドメイン認証設定を行うことで、SansanがFromメールアドレスのドメイン管理者の許可を得てメールを送信していることを証明することができます。
各レコードの説明は以下の通りです。
MXレコード
- Sansanがメール配信に利用するメール配信プロバイダーに対し、ドメインの所有権の証明を行う目的で利用します。
- 既存のドメインのサブドメインのレコードを設定するため、既存のドメインでのメール送受信には干渉しません。
1つ目のTXTレコード(SPFレコード)
- SPF認証に利用します。
- ドメイン認証設定を行うと、配信されるメールのエンベロープFromが、登録したドメインのサブドメインとなります。
- 例:example.comドメインで設定をする場合、エンベロープFromはsansanxxxxxx.example.com(example.comのサブドメイン、xxxxxxはランダム文字列)となります。
- SPF認証における送信元メールサーバーのIPアドレスの照会が「sansanxxxxxx.example.com」に対して行われることとなるため、照会に対応する目的で設定が必要です。
- サブドメインのレコードを設定するため、既存の「example.com」ドメインのSPF認証には干渉しません。
2つ目のTXTレコード(DKIMレコード)
- DKIM認証に利用します。
- ドメイン認証設定を行うと、配信されるメールのDKIM署名が、登録したドメインとなります。
- 例:example.comドメインで設定をする場合、DKIM署名はexample.comとなり、セレクタはxxx(xxxはランダム文字列)となります。
- DKIM認証における公開鍵の照会が「example.com」内の「xxx」セレクタに対して行われることとなるため、照会に対応する目的で設定が必要です。
- セレクタはランダム文字列となるため、既存のセレクタでのDKIM認証には干渉しません。
手順
ドメインレコードを確認する
- [管理者設定]>[ドメイン設定]をクリックします。
- [配信元ドメイン]を入力します。
- [DNSレコードの確認]で、表示されたレコードをご利用中のドメインに登録してください。
※1 メール配信で利用するために専用のサブドメインを割り当てるため、既存のメール配信環境への影響はありません。
※2 登録した内容が反映されるまで最大で48時間かかる場合があります。 - DNSにレコードが反映されたことを確認したら、ドメイン認証設定画面に戻り「 確認 」ボタンをクリックします。設定が正しく反映されていれば画面のステータスが「 有効 」と表示されます。以上で設定は完了です。
DNSレコードを確認する
ドメイン一覧のドメイン名を押下すると、設定に必要なDNSレコードを確認することができます。
ドメインの削除
一度設定したドメインを削除したい場合、対象ドメインの「 削除 」をクリックします。
よくある質問
Q. 48時間経過しましたがSansanの画面にエラーが表示されます。
A. 登録したDNSレコードに誤りがある可能性があります。
Dig 等のDNSへの問い合わせを行うコマンドでDNSのレコード反映を確認してください。
ANSWERが空の場合は、レコードが存在しないか、レコードが反映されていないということになりますので、設定を見直してください。
コマンド(例) | タイプ |
---|---|
dig mx sansanxxxxxx.example.com | MX |
dig txt xxx._domainkey.example.com | TXT |
dig txt sansanxxxxxx.example.com | TXT |
Q. Digコマンド等で確認し問題がないのに、反映されない。
A. 以下をご確認ください。
-
DNSレコードのドメインが自動的に変換される
各社の利用するレジストラによってはDNSレコードの末尾に自動的にドメインを付加する場合があります。例えば、“mail.example.com”のドメインを登録すると“mail.example.com.example.com”に変換されるような場合です。
その場合、サブドメイン(“example”)のみ登録すると、正しいドメインに変換されます。DNSレコードを追加する際は既存のレコードの規則に従ってください。 -
DKIMのVALUEに「v=DKIM1」を記載している
一般的なDKIMレコードのVALUEには記述することが推奨されておりますが、認証が通らない場合がありますので、記載を削除してお試しください。 -
TXTレコードが分割している
"k=rsa; t=s; p=..."というようにTXTのVALUEを1組のダブルクォートで囲むことで事象が解消しないかご確認ください。 -
DNSレコードが重複している
既存のMXレコードやTXTレコードとの重複がないかを確認してください。 -
アンダースコアが使えない
各社の利用するレジストラの中にはアンダースコアを使えない場合があります。
恐れ入りますがその場合にはドメイン設定を正しく完了することはできません。 -
スペースが混在している
余計なスペースが入っていないかを確認してください。
Q. メール一括配信の宛先選択がエラーで完了しない
A. 『「@gmail.com」または「@googlemail.com」を含むメールアドレス宛を指定するには、ドメイン認証設定が必要です。設定を行うか、該当の宛先を外してください。』とエラーが出て宛先の選択が完了しない場合、一時的に「@gmail.com」「@googlemail.com」を宛先から外して配信を行います。
操作方法は以下の通りです。
- 名刺管理画面上部の検索窓にて「@gmail.com」と「@googlemail.com」をそれぞれ検索する
- 各検索結果で表示された名刺に専用のタグを付与する
- 詳細検索より配信用のタグを含み、且つ手順2で付与したタグを含まない名刺を検索する
- 検索結果に表示された名刺に新たな配信用タグを付与する
関連リンク